本日、運動サロンで、耳が聴え難い方から、こんな話がありました。
「私は、役所でヘルプマークを頂き、耳が聴え難いので、ハートマークの所に耳と書いてカバンに付けて持ち歩いています。どこに行っても誰も、『それは何ですか?』と尋ねられた事もなく、何度も、耳が聴え難いので、ゆっくり大きな声で話してください。と言い続けなければならず、大変不便に感じています。ただ一度、検診の時に、『耳が聴え難いので』というシオリを挟んでくださった方がいて、その後はスムーズに手続きができて大変助かったです。」
障害者に関係するマークについては、車椅子マークの認知度は高いものの、ヘルプマークについては、ご存知ない方が多いのではないかと思います。私自身は福祉に携わる者として勿論知っておりましたが、役所の方から一回も声を掛けて頂けなかったというのにショックを受けました。長崎県では、平成26年に「障害のある人もない人も共に生きる平和な長崎県づくり条例」を施行し、平成27年に「障害のある人への対応のしおり〜安心できるサポートのために〜」を発行しております。
このしおりの中で、聴覚障害について、
聴覚障害のある人の中には、全く聞こえない人と聞こえにくい人とがいます。 さらに、言語障害を伴う人とほとんど伴わない人とがいます。
【主な特徴】
【外見から分かりにくい。】 外見からは聞こえないことが分かりにくいため、挨拶したのに返事をしないなどと誤解されることがあります。
【声に出して話せても聞こえているとは限らない。】 聴覚障害のある人の中には声に出して話せる人もいますが、相手の話は聞こえていない場合があります。
【補聴器をつけても会話が通じるとは限らない】補聴器をつけている人もいますが、補聴器で音を大きくしても、明瞭に聞こえているとは限らず、相手の口の形を読み取るなど、視覚による情報 で話の内容を補っている人もいます。
コミュニケーション方法について、本人の意向を確認した上で、適切な方法で対応することが求められています。
ちなみに福島県では、共生社会の実現に向けて、「障がいのある人もない人も共に暮らしやすい福島県づくり条例」と「福島県手話言語条例」を平成30年12月25日に制定、平成31年4月1日に施行されております。
障害のあるなしで対応が異なっているというよりは、住民同士、住民と役所職員との関係が希薄となってしまった結果なのではないかと危惧しております。
誰もが、ひとりぼっちの寂しい想いを抱えて辛そうに生きるのではなく、遠慮せず、お節介と言われても、関わり続ける努力を放棄しない生き方を選んで頂きたいと切望しています。その為に、これからも活動を続けて参ります。